オスグッド・シュラッター病


ご相談いただいた症状
・膝のお皿の少し下の前面に痛みがある。
・走る・ジャンプ・しゃがむ動作で痛みが出て、ひどい時は押さえなくてもジンジンと痛むことがある。
・膝をつくと強い痛みがあり、運動をするのがつらくなってきた。
原因
オスグッド病は、太ももの前にある大腿四頭筋が繰り返し引っ張ることで、脛骨粗面(膝下の骨の出っ張り)に負担がかかり、炎症や突出、痛みが出る成長期特有のスポーツ障害です。
今回の方は中学生のサッカー選手で、練習頻度が高く、特にキック動作やダッシュの繰り返しで太ももの前側の筋肉が強く緊張していました。
成長期は骨の成長が筋肉よりも先に進むため、筋肉が骨を強く引っ張ることで炎症が起きやすくなります。
治療内容
主に大腿四頭筋のマッサージを行い、筋肉の緊張を緩めました。
また、股関節周囲(腸腰筋・大腿筋膜張筋)の柔軟性も低下していたため、太もも全体のバランスを整えるよう施術しました。
初回は膝の骨(脛骨粗面)を直接触ると強い痛みがあったため、無理に押さえることは避け、周囲の筋肉から優しく緩めていきました。
ストレッチ指導
成長期の筋肉の柔軟性確保と再発防止のため、以下のストレッチを指導しました:
大腿四頭筋ストレッチ(太もも前)
立った状態または横向きに寝た状態で、片方の足首を持ってお尻に引き寄せる。太ももの前が伸びているのを感じるように(左右20秒×2セット)。
→ オスグッドの原因となる筋肉をダイレクトに緩めます。
腸腰筋ストレッチ
片膝立ちの姿勢で、後ろ脚の股関節を前方に押し出すようにして伸ばす(左右20秒×2セット)。
→ 骨盤の前傾による太ももの緊張を軽減します。
ハムストリングス(太もも裏)ストレッチ
膝を伸ばして座り、つま先に向かって体を倒す(左右20秒×2セット)。
→ 太もも前と後ろの筋バランスを整え、膝への負担を減らします。
※ストレッチは毎日風呂上がりなど筋肉が温まった状態で行ってもらうよう指導しました。
治療回数/期間
治療期間は約3週間。
治療回数は4回。
初回の施術で痛みの軽減がみられ、2回目でジャンプや軽いダッシュは問題なくできるようになりました。
3〜4回目では痛みが出ていた動作もスムーズになり、運動への復帰に向けて徐々に負荷を戻していきました。
今回は成長期特有のオーバーユースが原因で、柔軟性の低下と筋肉の使いすぎが重なったことで痛みが出ていました。
適切なマッサージとストレッチ指導で早期の改善が見られ、今後の再発予防にもつながりました。
そのほかのお悩みへの改善例も多数ございます。
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