サッカーで膝のお皿の下が痛くなったオスグッド病
ご相談いただいた症状
・中学2年生でサッカー部に所属し、週に何度も練習を行っていた。
・練習量が増えてきた頃から、右膝のお皿の下に痛みを感じるようになった。
・特にダッシュやシュート、ジャンプなどの動作で痛みが強く出ていた。
・練習中よりも、練習後に膝の痛みが強くなることが多かった。
・深くしゃがむと膝のお皿の下が痛み、脛骨粗面を押しても強い痛みがあった。
・ちょうど身長が伸びている時期でもあり、太ももの筋肉の張りがかなり強くなっていた。
・大会も控えており、できるだけ部活を完全には休まず改善したいとのことで来院された。
原因
オスグッド病とは?
オスグッド病は、小学校高学年から中学生くらいの成長期に多くみられるスポーツ障害です。
太ももの前側にある大腿四頭筋は、膝蓋骨と膝蓋腱を介して「脛骨粗面」と呼ばれる膝のお皿の少し下に付着しています。
成長期に、
ダッシュ・ジャンプ・キック・急停止
などの動作を繰り返すと、大腿四頭筋から脛骨粗面へ繰り返し引っ張る力が加わり、痛みや腫れにつながることがあります。
今回の患者さんは、
・身長が伸びている成長期だったこと
・サッカー部の練習量が増えていたこと
・ダッシュやシュートを繰り返していたこと
・大腿四頭筋の緊張が非常に強かったこと
・股関節の柔軟性が低下していたこと
・足首が硬く、しゃがむ動作で膝へ負担が集中していたこと
・脛骨粗面に明確な圧痛がみられたこと
が確認されました。
そこで、痛みが出ている膝だけに施術するのではなく、太もも・股関節・足首まで確認し、膝のお皿の下へ負担が集中しにくい身体の状態を作ることを目標に施術を開始しました。
治療内容
初回
初回来院時は、脛骨粗面を押すと強い痛みがあり、深くしゃがむ動作でも膝のお皿の下に痛みが出ていました。
患部は刺激に敏感な状態だったため、脛骨粗面を直接強く揉むような施術は行わず、痛みが出ている部分を中心に超音波治療を行いました。
さらに、強く緊張していた大腿四頭筋を中心に、ハムストリングスや臀部、股関節周囲まで手技療法を行いました。
足首の動きも低下していたため、しゃがむ際に膝だけで動きを補わないよう、足関節周囲についても調整しました。
大会が控えており、本人も部活を完全には休みたくないという希望があったため、すべての運動を禁止するのではなく、痛みが強くなるダッシュ・ジャンプ・シュートなどの練習量を一時的に減らすことにしました。
また、自宅では大腿四頭筋を中心としたストレッチを指導しました。
2回目
約1週間後に来院。
日常生活ではほとんど痛みを感じなくなっていましたが、サッカーの練習後にはまだ膝のお皿の下に痛みが出ていました。
脛骨粗面の圧痛も残っていたため、患部への超音波治療を継続しました。
大腿四頭筋についても初回よりは柔らかくなっていましたが、練習を続けていることもあり、まだ強い張りが残っていました。
そのため、大腿四頭筋だけでなく股関節・ハムストリングス・臀部まで確認しながら手技療法を行いました。
この段階ではまだ全力のダッシュやシュートを繰り返さず、痛みが強くならない範囲で練習に参加してもらいました。
3回目
軽いダッシュでは痛みを感じなくなってきました。
練習後に多少違和感は残るものの、以前のような強い痛みではなく、翌日まで症状が残ることも少なくなりました。
一方で、全力でシュートした際や負荷の高い練習を続けると多少痛みが出ていたため、いきなり通常練習へ完全復帰するのではなく、少しずつ練習強度を上げていきました。
超音波治療と手技療法を継続しながら、ストレッチについても再確認しました。
4回目
通常の部活動にほぼ参加できる状態になりました。
ダッシュやシュートを行っても以前のような強い痛みはなく、練習後に多少違和感を感じる程度でした。
また、練習後に違和感が出ても翌日まで痛みが残らなくなっていました。
脛骨粗面の圧痛も初回来院時と比較して大きく軽減し、大腿四頭筋や股関節周囲の柔軟性にも改善がみられました。
この段階では、施術だけに頼らず、自分自身で練習後の身体をケアできるようにすることも重視しました。
5回目
通常練習に参加し、ダッシュ・ジャンプ・シュートなどを行っても強い痛みは出なくなりました。
練習後や翌日にも症状が戻らず、しゃがみ動作でも問題ありませんでした。
脛骨粗面の圧痛も大きく軽減していたため、自宅でのストレッチと練習量の管理を継続してもらうことをお伝えし、今回の施術を終了しました。
治療回数/期間
治療回数:5回
治療期間:約6週間
初期はサッカーを完全に休止するのではなく、痛みが強くなる練習を減らしながら施術を行いました。
その後、
軽い練習
↓
軽いダッシュ
↓
通常練習
↓
ダッシュ・ジャンプ・シュートを含めた完全復帰
と段階的に運動量を戻しました。
結果と予防
今回の患者さんは、身長が伸びている成長期にサッカーの練習量が増え、右膝のお皿の下に痛みが出るようになっていました。
約6週間の施術と練習量の調整によって、
・ダッシュ時の膝の痛み
・シュート時の痛み
・ジャンプ時の痛み
・しゃがんだ際の痛み
・脛骨粗面の圧痛
・大腿四頭筋の強い緊張
はいずれも改善しました。
今回特に重要だったのは、「オスグッドだから部活を全部休む」「痛みが少ないからそのまま練習する」という二択にしなかったことです。
症状を確認しながら、その時点で可能な練習と負担の大きい練習を分け、段階的に運動量を戻していきました。
また、痛みが出ている膝だけを見るのではなく、大腿四頭筋・股関節・足首まで確認しました。
再発予防として、
・練習前後に大腿四頭筋のストレッチを行うこと
・ハムストリングスや股関節周囲の柔軟性を維持すること
・急激に練習量を増やさないこと
・練習後だけでなく翌日の膝の状態も確認すること
・痛みが強くなっている時は無理にダッシュやジャンプを繰り返さないこと
をお伝えしました。
そのほかのお悩みへの改善例も多数ございます。
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