【柔道】相手の足が入って傷めた膝内側側副靭帯損傷の復帰事例
ご相談いただいた症状
柔道の練習中、乱取(フリートレーニング)で相手の足が自分の右膝の外側から強く入り、膝が内側にガクッと強制的に折れ曲がるようにして負傷
右膝の内側に激痛が走り、膝をまっすぐ伸ばすことも深く曲げることもできず、足をついて歩くのもやっとの状態
整形外科で「右膝内側側副靭帯(MCL)損傷」と診断され、固定と安静を指示されたが、「8月末の大事な大会までに何としても畳の上に戻りたい」という強い思いで当院に来院された
膝のぐらつき感(不安定感)があり、柔道特有の踏み込みや、相手の体重に耐える動作への強い不安を抱えている状態
原因
膝の内側側副靭帯(MCL)は、膝が内側に折れ曲がる(外反する)のを防ぐ重要な構造です。柔道のように、相手の足が入ったり刈られたりして膝の外側から強い衝撃がかかると、靭帯が過度に引き伸ばされ、微細損傷や部分断裂を起こします。
今回の患者さんは
外力による右膝内側側副靭帯(MCL)および周囲の関節包の組織損傷と、それに伴う強い炎症・関節の腫れ(腫脹)
痛みの反射によって、膝を守るための太もも前(大腿四頭筋)や内もも(内転筋)の筋肉が異常に収縮・固着している状態
膝関節のアライメント(噛み合わせ)がズレ、荷重したときに膝が内側に入りやすい(Knee-in)状態になっていること
がみられ、損傷した靭帯の修復を促すとともに、膝関節のぐらつきを周囲の筋肉と骨格でカバーする補強アプローチが早期復帰の鍵と考えられました。
治療内容
8月末の大会での完全復帰をゴールに設定し、損傷組織の修復スピードを上げながら、柔道特有のコンタクト(接触)に耐えられる段階的な復帰プログラムを実施しました。
初期(1〜2週間目/消炎・組織修復の促進とアライメント補正)
まずは傷ついた靭帯の修復環境を整え、膝の腫れと激痛を抑えるアプローチを優先。
膝の関節包や内側組織の血流を整え、組織の修復を早める優しくソフトな手技アプローチ
痛みの反射で固まった太もも(大腿四頭筋・ハムストリングス)や臀部の筋膜リリース
膝関節のズレを微調整し、荷重したときに内側靭帯へ余計な引っ張りストレスがかからない状態の固定・調整
を中心に施術。開始2週間で歩行時の劇的な痛みが引き、膝の屈伸可動域が大幅に改善しました。
中期(3〜4週間目/関節の安定性強化と柔道動作への順応)
膝のぐらつき感を減らし、体重を乗せて踏み込める状態を作りました。
内側側副靭帯にかかる負担を分散させるため、膝を支える内側頭(大腿四頭筋の内側の筋肉)や股関節周囲筋の機能向上リハビリ
踏み込んだ際に膝が内側へ折れ込まないよう、足首から骨盤までの軸を整える骨格調整
を継続。この段階で、痛みの出ない範囲でのトレーニング(打ち込み動作や補強運動)を徐々に再開してもらいました。
後期(大会直前/実践負荷テストと完全復帰)
実際の柔道動作(組んでからの投げ、相手の体重がかかる負荷)に膝が耐えられるか最終チェック。
相手の引き手や押し手に負けないよう、軸足の踏ん張りを強化する連動性調整
畳の上で全力を出せるよう、試合を想定したテーピング指導と最終アライメント調整
大会前の段階で、乱取や全力の踏み込みを行っても右膝内側に痛みや不安定感は一切出なくなり、万全の状態で部活に完全復帰を果たしました。
治療回数/期間
期間: 大会までの計画的通院(週1〜2回ペースで段階的に強度を調整)
結果と予防
柔道での相手の足が入ったことによる膝内側側副靭帯損傷でしたが、組織の修復促進と膝のブレを防ぐ骨格・筋力調整により、目標としていた8月末の大会に無事間に合わせることができました。大会当日は膝の不安を感じることなく全力で畳に立ち、日頃の練習の成果を十分に発揮されました。
再発予防として
柔道の踏み込み時に膝が内側に入らない(Knee-inを防ぐ)身体の使い方・フォームの意識
膝を補強する内もも(内転筋)と太もも内側のセルフ補強トレーニング
練習前後の念入りな股関節・膝周囲のストレッチ
をお伝えし、現在は再発なく精力的に稽古に励まれています。
そのほかのお悩みへの改善例も多数ございます。
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