フットサルの全力疾走で太ももの裏を痛めた肉離れ
ご相談いただいた症状
・月に1回程度、友人とフットサルをしていた。
・フットサル中にボールを追いかけて全力疾走した際、太ももの裏に突然「ピキッ」とした痛みが走った。
・その場でプレーを中止し、その後は走ることができなかった。
・歩くことはできたものの、歩幅を広げたり階段を上ったりすると太ももの裏に痛みが出た。
・膝を伸ばした状態で前屈すると太ももの裏が痛み、ハムストリングスを伸ばす動作がつらかった。
・普段から定期的に運動しているわけではなく、月1回のフットサルが主な運動機会だった。
・仕事や日常生活にも多少支障が出ていたため来院された。
原因
ハムストリングスの肉離れとは?
肉離れは、ダッシュやジャンプなどで筋肉に急激な力が加わった際に、筋線維が損傷して起こるスポーツ外傷です。
特に太ももの裏にあるハムストリングスは、全力疾走などの動作で肉離れを起こしやすい部位です。
今回の患者さんは月に1回程度フットサルをしていましたが、普段からダッシュなどの高強度な運動を行っているわけではありませんでした。
来院時に身体を確認すると、
・太もも裏に圧痛がある
・ハムストリングスを伸ばすと痛みが出る
・歩幅を広げると痛む
・患側のハムストリングスに強い緊張がある
・股関節周囲にも硬さがある
といった状態が確認されました。
一方で、強い内出血や著しい腫れ、歩行ができないほどの痛みはみられませんでした。
今回は、フットサルでの全力疾走によってハムストリングスへ急激な負荷が加わったことが受傷のきっかけと考えました。
また、普段は月1回程度しか運動していないことや、股関節周囲の硬さもみられたため、患部だけでなく周囲の状態も確認しながら施術を行いました。
治療内容
1回目
初回来院時は、歩行時にも太ももの裏に痛みがあり、歩幅を広げると症状が強くなる状態でした。
また、患部には圧痛があり、ハムストリングスを伸ばす動作でも痛みが確認できました。
受傷直後だったため、患部を強く揉んだり、無理にストレッチしたりする施術は行いませんでした。
まずは痛みが出ている場所や範囲を細かく確認し、患部に対して超音波治療を行いました。
さらに、患部へ直接強い刺激を加えないよう注意しながら、周囲の筋肉や股関節周囲に手技療法を行いました。
施術後は歩行時の痛みが軽減しましたが、まだ走れる状態ではなかったため、フットサルやランニングなどの強い負荷がかかる運動は中止してもらいました。
また、この段階ではハムストリングスを強く伸ばすストレッチも控えてもらいました。
受傷直後は状態が変化しやすいため、初期は週2回のペースで経過を確認することにしました。
2回目
数日後に2回目の施術を行いました。
初回来院時にみられた歩行時の痛みは大きく軽減し、階段や普段の生活でもほとんど痛みを感じなくなっていました。
日常生活については問題なく行える状態まで改善していました。
圧痛も初回より軽減していましたが、
・ハムストリングスを大きく伸ばす
・素早く脚を動かす
・走る
・急に方向転換する
といったスポーツ動作にはまだ不安が残っていました。
そこで、患部の圧痛やストレッチ時の痛みを再度確認してから超音波治療を継続しました。
受傷直後よりも状態が落ち着いていたため、初回より施術範囲を広げ、ハムストリングスだけでなく股関節周囲の筋肉にも手技療法を行いました。
この時点では日常生活に支障がなくなっていましたが、「歩ける=フットサルに復帰できる」とは判断せず、競技復帰はもう少し待つことにしました。
3回目
受傷から約1か月後に来院。
2回目以降、仕事や日常生活で痛みが戻ることはありませんでした。
患部を確認しても圧痛はなく、ハムストリングスを伸ばした際の痛みもみられませんでした。
さらに、
・軽いジョギング
・スピードを上げたランニング
・ダッシュ
・フットサルを想定した切り返し
など、日常生活より負荷の高い動作についても確認しました。
これらの動作でも太ももの裏に痛みは出ず、ハムストリングスの柔軟性についても初回来院時にみられた左右差が改善していました。
日常生活だけでなく、フットサルで必要となる動作でも症状が出ないことを確認できたため、3回目で今回の施術を終了しました。
治療回数/期間
治療回数:3回
治療期間:約1か月
初期治療頻度:週2回
今回の経過は、
フットサル中の全力疾走で受傷
↓
初回は歩行や階段でも痛みあり
↓
2回目で日常生活に支障がない状態まで改善
↓
回復期間を設けながら徐々に運動強度を上げる
↓
約1か月後にダッシュや切り返しでも痛みなし
↓
3回目で施術終了
となりました。
結果と予防
今回の患者さんは、月1回程度行っているフットサルで全力疾走した際に、太ももの裏を痛めました。
2回目の施術時には歩行や階段など、日常生活での痛みはほとんどなくなりました。
しかし、肉離れでは日常生活で痛くないことと、スポーツに復帰できることは別に考える必要があります。
フットサルでは、
・ダッシュ
・急停止
・切り返し
・キック
など、日常生活では行わない動作を繰り返します。
そのため今回は、日常生活での痛みだけで判断せず、約1か月後に実際の競技で必要となるダッシュや切り返しまで確認してから施術を終了しました。
また今回の患者さんのように、月に1回程度スポーツを楽しんでいる方の場合、普段は行わない強度の運動を突然行うことで筋肉に大きな負担がかかることがあります。
再発予防として、
・フットサル前に十分なウォーミングアップを行うこと
・最初から全力で走らず徐々にスピードを上げること
・ハムストリングスだけでなく股関節周囲の柔軟性も維持すること
・普段から軽い運動を取り入れること
・疲労や違和感がある状態で無理に全力疾走しないこと
・一度痛めた場所に違和感が出た場合は早めに負荷を調整すること
をお伝えしました。
当院では肉離れに対して、痛みがある場所だけを見るのではなく、受傷からの期間、圧痛や動作痛、普段の運動習慣、スポーツで必要になる動作まで確認しながら施術を行っています。
特にスポーツ復帰では「痛みがなくなったか」だけではなく、実際の競技動作を行っても症状が出ないかを確認することが大切です。
そのほかのお悩みへの改善例も多数ございます。
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