グロインペイン症候群による股関節の痛み
ご相談いただいた症状
・走ると右の股関節にピキッと鋭い痛みが走る
・グロインペイン症候群(鼠径部症候群)と診断された
・もともと練習後に太ももの内側(内転筋)が張りやすい自覚があり、騙し騙し走っているうちに強い痛みに変わってしまった
・接地(足が地面につく瞬間)や、足を前に引き上げる動作が怖く、全力でスプリントできない状態が続いている
原因
グロインペイン症候群は、痛む「股関節」そのものだけでなく、体幹(腹筋群)と下肢(股関節まわり)の連動性の低下や、特定の筋肉への過度な負担(柔軟性のアンバランス)によって起こる、陸上競技でも多く見られるスポーツ障害です。
今回の患者さんは
・もともと内転筋(太ももの内側)が張りやすいという、骨盤・股関節の使い方のクセがあった
・内転筋の柔軟性が低下した状態でダッシュを繰り返したため、骨盤の結合部(鼠径部周辺)に過度なストレスが集中したことによって痛みが出る状態でした。
治療内容
初回
骨盤の傾きや左右の股関節の可動域、特に内転筋の緊張度を細かく確認し、
・慢性的に過緊張を起こしていた右の内転筋群(太ももの内側)
・右の鼠径部(付け根の最も硬直しているポイント)
・腸腰筋(お腹の奥から股関節につながる筋肉)
を中心に鍼治療を行いました。施術直後、内転筋の突っ張り感と詰まり感が取れて、足を後ろに流してから前に大きく引き上げる動作がスムーズになりました。
2〜3回目
軽いジョギングやストレート(直線)での流し(スプリント)での痛みが大幅に減少。
もともと張りやすかった内転筋の「ピーンと張る感じ」が抜け、走る際、右足がスムーズに前に出る感覚が戻ってきたため、シューズでの動き作りの練習と並行しながら施術を継続。
4〜5回目
全力ダッシュやマーク走、跳躍動作を行っても、内転筋の張りや右股関節への痛みが全く出なくなりました。
地面を強く蹴り出す、足を高く引き上げるといった陸上特有の動きがストレスなく行えるようになり、部活(全ての練習メニュー)へ完全復帰を果たしました。
治療回数/期間
治療回数: 5回
治療期間: 約1か月(週1回)
※痛みの出ない範囲で練習量を調整しながらアプローチ。
結果と予防
1か月休んでも良くならなかったグロインペイン症候群の痛みは解消され、もともと抱えていた内転筋の張り感自体もすっきりと改善しました。
今回は痛みの除去だけでなく、再発予防として「走りのフォームの見直し」を徹底して行いました。
骨盤が後傾し、足だけで走る(内転筋に負担が集中する)フォームの修正
みぞおちから足を前に振り出すイメージ(腸腰筋主導)でのスプリントの確認
内転筋を硬くさせないためのテニスボール等を用いたセルフリリース
これらを練習前に導入してもらうことで、現在は再発への恐怖心なく、自己ベスト更新に向けて全力で走れる状態をキープしています。
そのほかのお悩みへの改善例も多数ございます。
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