バスケットボールのジャンプ着地でかかとが痛くなった症例
ご相談いただいた症状
・バスケットボール部に所属している中学生男子。
・3週間ほど前から右かかとに痛みを感じるようになった。
・最初は練習後に少し痛む程度だったが、徐々に練習中にも症状が出るようになった。
・特にジャンプから着地した時にかかとが痛い。
・ダッシュや切り返しを繰り返した後にも痛みが強くなる。
・練習開始直後は比較的動けるが、練習後半になると痛みが強くなる。
・普段の歩行では軽い違和感程度。
・朝起きた直後よりも、運動量が増えた後の方が痛みが強い。
・最近身長が伸びており、部活動の練習量も増えていた。
・バスケットボールを続けたいという希望があり、痛みが悪化してきたため来院された。
原因
成長期のスポーツでかかとが痛くなるのはなぜ?
成長期の子どもでは、骨が成長している途中のため、大人とは異なる場所にスポーツによる負担が集中することがあります。
特にかかとの骨にはアキレス腱や足底部から繰り返し力が加わります。
バスケットボールでは、
・ジャンプ
・着地
・ダッシュ
・急停止
・切り返し
を何度も繰り返すため、かかと周囲への負担も大きくなります。
成長期にみられる代表的なかかとの痛みとして、**シーバー病(踵骨骨端症)**があります。
成長期のスポーツ選手に多く、運動時や運動後にかかと周囲の痛みが出ることがあります。
今回の患者さんは、
・中学生で成長期である
・最近身長が伸びている
・ジャンプ着地で痛い
・ダッシュを繰り返すと痛みが強くなる
・練習後半ほど症状が強い
・日常の歩行では強い痛みがない
という特徴がありました。
身体の状態を確認すると、
・右かかと周囲の圧痛
・ふくらはぎの筋緊張
・足首の動きの硬さ
・左右の足首の可動域差
・しゃがみ込み時の右足首の硬さ
がみられました。
成長期であることや症状の出方からシーバー病なども考慮しながら、今回は練習量の増加と足首・ふくらはぎ周囲の状態によって、かかとへ繰り返し負担が加わっている可能性を考えて施術を行いました。
治療内容
1回目
初回来院時は部活動後で、右かかと周囲に痛みがありました。
歩行は可能でしたが、軽くジャンプして着地すると右かかとに痛みが出ました。
また、右ふくらはぎの緊張が強く、足首の動きにも左右差がみられました。
今回は、
・かかと周囲への超音波
・ふくらはぎへの手技療法
・足首周囲への手技療法
・足関節の動きの調整
を行いました。
完全に部活動を休むのではなく、まずは数日間、
・ジャンプ練習
・全力ダッシュ
・切り返しの反復
を減らし、痛みの出ない範囲でシュート練習などに参加するようお伝えしました。
2回目
初回から4日後に来院。
練習量を落としたことで、普段歩いている時の違和感はほとんどなくなっていました。
軽いジョギングも問題ありませんでしたが、ジャンプ着地ではまだ右かかとに痛みがありました。
初回と同様に超音波と手技療法を行い、ジャンプ練習については引き続き控えることにしました。
3回目
2回目から約1週間後に来院。
ジョギングや軽いダッシュでは痛みが出なくなっていました。
練習中に数回ジャンプした際には軽い違和感があったものの、以前のような強い痛みはありませんでした。
この段階から、すべてのジャンプを禁止するのではなく、ジャンプの回数を少なくした状態で練習へ段階的に戻すことにしました。
施術では引き続き、かかと周囲への超音波とふくらはぎ・足首周囲への手技療法を行いました。
4回目
3回目から約1週間後に来院。
通常のシュート練習や軽いダッシュでは問題なく動けていました。
ジャンプの回数が多くなると練習後に軽い痛みが残ることがありましたが、翌日まで強く残ることはなくなっていました。
足首の動きも初回より改善していました。
症状が落ち着いてきたため、練習参加時間を少しずつ増やしていきました。
5回目
4回目から約10日後に来院。
部活動にはほぼ通常通り参加できるようになっていました。
ジャンプやダッシュも行っていましたが、練習中の強い痛みはありませんでした。
ただし、練習時間が長かった日の終了後に、右かかとに軽い違和感が出ることがありました。
大会も控えていたため、急に練習量を増やし過ぎないよう注意しながら競技を継続しました。
6回目
5回目から約10日後に来院。
通常の練習に参加し、ジャンプ・ダッシュ・切り返しも行えていました。
練習後に軽い疲労感を感じることはあるものの、かかとの痛みはほとんどありませんでした。
実戦形式の練習にも参加できていたため、次回まで施術間隔を空けて経過を見ることにしました。
7回目
6回目から約2週間後に来院。
その間も通常通り部活動に参加していました。
ジャンプ着地や全力ダッシュ、切り返しを繰り返しても、右かかとの痛みは出ていませんでした。
練習翌日の歩行にも問題なく、本人も痛みを気にせずプレーできる状態になっていました。
通常の練習量に戻しても症状が再発しなかったため、7回目で定期的な施術を終了しました。
治療回数/期間
治療回数:7回
治療期間:約1か月半
通院頻度:初期は数日〜1週間、その後は10日〜2週間程度へ徐々に間隔を調整
今回の経過は、
バスケットボールの練習で右かかとが痛くなる
↓
ジャンプ着地・ダッシュで症状が強くなる
↓
ジャンプ・全力ダッシュなどの練習量を一時的に調整
↓
超音波+ふくらはぎ・足首周囲への手技療法
↓
3回目:ジョギング・軽いダッシュでは痛みなし
↓
ジャンプの回数を制限しながら段階的に復帰
↓
5回目:ほぼ通常の部活動へ復帰
↓
6回目:実戦形式の練習にも参加
↓
7回目:通常練習でも痛みの再発なし
↓
定期的な施術を終了
となりました。
結果と予防
今回の患者さんは、日常生活では強い痛みがなく、バスケットボールでジャンプ・ダッシュ・切り返しを繰り返すことで右かかとの痛みが強くなることが特徴でした。
成長期であることも考慮し、完全に部活動を休ませるのではなく、その時点で痛みが出る運動を確認しながら練習内容を調整しました。
約1か月半の施術によって、
・歩行時の違和感が改善
・ジョギング時の痛みが改善
・ジャンプ着地時の痛みが改善
・ダッシュや切り返しが可能になった
・通常の部活動へ復帰できた
といった変化がみられました。
再発予防として、
・練習前にふくらはぎや足首を十分に動かす
・急激にジャンプやダッシュの本数を増やさない
・練習後のかかとの状態を確認する
・痛みが強い日に無理にジャンプを繰り返さない
・シューズの状態やサイズも定期的に確認する
ことをお伝えしました。
そのほかのお悩みへの改善例も多数ございます。
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