料理中に下を向いていると背中が痛くなる症例
ご相談いただいた症状
・50代女性。
・数か月前から夕食を作っている時に背中が痛くなることが増えてきた。
・料理を始めた直後は問題ない。
・20〜30分ほどキッチンに立っていると、肩甲骨の間から背中にかけて重いような痛みが出てくる。
・特に包丁で食材を切るなど、下を向いた状態が続くと症状が強い。
・洗い物を続けている時にも同じ場所がつらくなる。
・一度座って休んだり、身体を伸ばしたりすると少し楽になる。
・朝起きた時にはほとんど痛みはない。
・腕や手へのしびれはない。
・最近は夕食作りの途中で何度か休憩することが増えたため来院された。
原因
料理をしている時に背中が痛くなるのはなぜ?
料理や洗い物では、長時間立っていることに加えて、手元を見るために頭や身体を少し前へ倒した姿勢になりやすくなります。
特に、
・包丁で食材を切る
・食材の下ごしらえをする
・鍋の中を見る
・洗い物をする
といった作業では、下を向いた姿勢が続きます。
同じ姿勢が長時間続くことで、首・肩・肩甲骨周囲・背中などに負担を感じることがあります。
今回の患者さんは、
・料理開始直後は痛くない
・20〜30分経つと背中が痛くなる
・下を向く作業が続くと悪化する
・休憩すると軽減する
・朝はほとんど症状がない
という特徴がありました。
身体の状態を確認すると、
・肩甲骨の間の筋緊張
・胸椎周囲の硬さ
・首から肩にかけての張り
・肩甲骨の動きの左右差
・胸郭の動きの硬さ
がみられました。
また、立った状態で料理をする姿勢を再現すると、時間が経つにつれて頭が前へ出て背中が丸まりやすい傾向がありました。
今回は痛みを感じている背中だけではなく、首・肩甲骨・胸郭の動きや料理中の姿勢も確認しながら施術を行いました。
治療内容
1回目
初回来院時は、安静にしている状態では強い痛みはありませんでした。
しかし、普段の料理を想定して少し下を向いた姿勢を取ると、肩甲骨の間に張りを感じていました。
特に右の肩甲骨内側から背中上部にかけて筋緊張が強くみられました。
今回は、
・首肩周囲
・肩甲骨周囲
・背中上部
・胸郭周囲
を中心に手技療法を行いました。
施術後は背中を伸ばしやすくなり、肩甲骨周囲の重さも軽減しました。
日常生活では、料理中に症状が出るまで我慢するのではなく、食材を煮込んでいる時間などを利用して一度姿勢を変えるようお伝えしました。
2回目
初回から1週間後に来院。
施術後数日は、夕食作りをしていても以前より背中の痛みが出にくかったとのことでした。
ただし、週末に長時間キッチンに立っていた日は、30分ほど経過した頃から肩甲骨の間に重さが出ていました。
以前のような強い痛みではありませんでしたが、症状は残っていたため手技療法を継続しました。
また、包丁作業をする際に手元が低くなりすぎていたため、必要以上に頭を下げた姿勢が続かないよう意識してもらいました。
3回目
2回目から10日後に来院。
普段の夕食作りでは、途中で背中が痛くなることがかなり減っていました。
以前は20〜30分程度で痛みが出ていましたが、40分以上キッチンに立っていても気にならない日が増えていました。
洗い物が多かった日には肩甲骨の間に軽い張りが出るものの、一度身体を動かすと軽減する程度でした。
首肩や肩甲骨周囲の緊張も初回より軽減していたため、次回は少し間隔を空けることにしました。
4回目
3回目から約2週間後に来院。
日常の夕食作りでは、背中の痛みをほとんど気にせず過ごせるようになっていました。
一方で、休日に作り置きをするため1時間以上キッチンに立っていたところ、後半に肩甲骨周囲の張りが出たとのことでした。
ただし、以前のように料理を中断するほどの痛みではなく、少し休憩すると軽減していました。
通常の家事では問題なくなっていたため、もう一度間隔を空けて経過を見ることにしました。
5回目
4回目から約3週間後に来院。
その間も通常通り料理や洗い物を行っていました。
夕食作りでは背中の痛みはほとんどなく、長めにキッチンへ立った日でも軽い疲労感を感じる程度でした。
以前のように料理の途中で背中が痛くなり、何度も休憩することはなくなっていました。
施術間隔を3週間空けても症状が大きく戻らなかったため、5回目で定期的な施術を終了しました。
治療回数/期間
治療回数:5回
治療期間:約1か月半
通院頻度:1週間後→10日後→2週間後→3週間後と、症状の改善に合わせて徐々に間隔を調整
今回の経過は、
料理を20〜30分続けると背中が痛む
↓
包丁作業や洗い物など下を向く姿勢で悪化
↓
首・肩甲骨・胸郭を含めて手技療法
↓
2回目:症状が出るまでの時間が長くなる
↓
3回目:40分以上料理しても気にならない日が増える
↓
4回目:通常の夕食作りではほぼ痛みなし
↓
3週間間隔を空けて経過確認
↓
5回目:料理を中断するような痛みなし
↓
定期的な施術を終了
となりました。
結果と予防
今回の患者さんは、一日中背中が痛むのではなく、夕食作りで20〜30分ほど下を向いた姿勢が続いた時に、肩甲骨の間から背中に痛みが出ることが特徴でした。
約1か月半・5回の施術で、
・料理中に痛みが出るまでの時間が長くなった
・通常の夕食作りでは背中が気にならなくなった
・洗い物を続けても強い痛みが出なくなった
・料理中に何度も休憩する必要がなくなった
・3週間施術間隔を空けても症状が安定した
という変化がみられました。
再発予防として、
・長時間下を向いた姿勢を続けない
・煮込み時間などを利用して姿勢を変える
・作業台に身体を近づけ、必要以上に前かがみにならない
・料理や洗い物の合間に肩を動かす
・長時間の作り置きでは途中に休憩を入れる
ことをお伝えしました。
そのほかのお悩みへの改善例も多数ございます。
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