陸上の短距離練習でアキレス腱が痛くなったアキレス腱炎
ご相談いただいた症状
・高校で陸上部に入部し、短距離種目の練習を始めてからアキレス腱に痛みが出るようになった
・歩くだけでは気にならないが、スタートダッシュや加速時にアキレス腱へ強い痛みが走る
・流しやジャンプ系のトレーニングでも違和感があり、全力で走ることができない
・練習後はアキレス腱が張り、翌朝は動き始めに痛みを感じる
・大会が近いため、できるだけ早く痛みを改善して競技へ復帰したいとのことで来院されました
原因
アキレス腱炎とは?
アキレス腱炎は、ふくらはぎの筋肉と踵の骨をつないでいるアキレス腱へ繰り返し負担が加わることで炎症が起こるスポーツ障害です。
短距離選手では、
・スタートダッシュ
・急加速
・ジャンプトレーニング
・スパイクでの走行
などでアキレス腱へ大きな牽引力が加わるため発症しやすい特徴があります。
今回の患者さんは、
・高校進学により練習量が大幅に増えたこと
・中学校よりも硬いグラウンドで練習するようになったこと
・ふくらはぎの筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋)の柔軟性が低下していたこと
・足首の可動域が少なく、スタート時の衝撃を十分に吸収できていなかったこと
・股関節の可動域低下により、蹴り出し時の負担がアキレス腱へ集中していたこと
が確認されました。
その結果、アキレス腱へ繰り返し強いストレスが加わり、炎症が生じていたと考えられました。
治療内容
初回〜2回目(炎症の軽減と負担の除去)
まずは炎症を悪化させないことを最優先に施術を開始しました。
鍼灸治療では、
・アキレス腱周囲の炎症軽減
・ふくらはぎ深層筋の緊張緩和
・血流改善による組織修復の促進
を目的に施術を行いました。
さらに、
・ふくらはぎの筋膜リリース
・足関節の可動域改善
・足部アーチの調整
を行い、アキレス腱へかかる負担を軽減しました。
この時期は、痛みが出ない範囲で練習量を調整するよう指導しました。
3〜4回目(フォーム改善と競技復帰)
日常生活での痛みはほとんどなくなり、軽いジョギングでも症状は出なくなりました。
そこで、
・股関節の可動域改善
・骨盤のバランス調整
・蹴り出し動作の確認
・着地時の衝撃吸収動作の改善
を行い、再発しにくい身体づくりを目指しました。
練習は、
ジョギング
↓
流し
↓
スタート練習
↓
全力疾走
という順番で段階的に復帰しました。
5回目
短距離の全力疾走やスタートダッシュでも痛みはなくなり、部活動へ完全復帰しました。
最後に練習後のセルフケアや疲労管理について再確認し、大会へ向けたコンディション作りを行いました。
治療回数/期間
治療回数:5回
治療期間:約3週間(初期は週2回、その後週1回)
結果と予防
約3週間でスタートダッシュ時の痛みは消失し、全体練習へ問題なく復帰することができました。
大会前には全力で走れる状態まで改善し、不安なく競技へ復帰されています。
再発予防として、
・練習前後のふくらはぎとアキレス腱のストレッチ
・急激に練習量を増やさないこと
・股関節や足首の柔軟性を維持すること
・練習後はアイシングやセルフマッサージで疲労を残さないこと
・違和感が出始めた段階で早めにケアを受けること
をお伝えしました。
アキレス腱炎は、痛みを我慢して練習を続けると慢性化しやすいスポーツ障害です。特に高校進学や練習環境が変わる時期は身体への負担も大きくなるため、早期の治療とフォーム・身体の使い方の見直しが競技復帰への近道となります。
そのほかのお悩みへの改善例も多数ございます。
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