サッカー時に痛む腰痛(腰椎分離症)
ご相談いただいた症状
・サッカーの練習中、シュート(キック動作)で腰を反らせたり、激しく体をひねったりする瞬間に腰にズキッと鋭い痛みが走る
・整形外科で「腰椎分離症(ようついぶんりしょう)」と診断され、数か月間の安静とコルセット固定、病院でのリハビリを終えて部活に復帰した
・しかし、強度の高いダッシュや対人練習(コンタクト)を始めると、再び同じ腰の痛みがぶり返してしまった
・練習後にお尻や太ももの裏側まで突っ張るような重だるさがあり、前屈みや腰を丸める動作も硬くなっている
原因
腰椎分離症は、ジャンプや回旋動作を繰り返すことで腰の骨(椎弓)に過度な負担がかかって起こる、スポーツ期の学生に多い疲労骨折の一種です。
病院での安静期間(通常1〜3か月)によって骨の炎症や病変が落ち着いても、「なぜそこに負担が集中してしまったのか」という体の使い方の問題が解決されていないと、部活復帰後に高確率で再発します。
今回の患者さんは
長期間の安静・固定により、股関節まわり(特に太もも前の大腿四頭筋や、お腹の奥の腸腰筋)がガチガチに硬化
サッカー特有のダッシュやキックの際、股関節が硬くて後ろに伸びない分を、腰を無理に反らせることで補っていた(腰椎へのストレス過多)
体幹(インナーマッスル)の機能が低下し、プレー中に骨盤の安定性が失われている状態
がみられ、リハビリ段階で「腰を反らせすぎてしまう体のクセ」を修正しきれないまま復帰したため、再び腰に負担が集中して痛みが出ている状態と考えられました。
治療内容
初回(復帰初期)
股関節の前後への広がりやすさ(柔軟性)や骨盤の傾きを細かくチェックし、
腰を強引に引っ張る原因になっている、太もも前(大腿四頭筋)と付け根の奥(腸腰筋)の筋膜リリース
骨盤の左右のねじれを整え、腰椎にかかる圧迫ストレスを逃がす骨格調整
を中心に施術。この段階から、腰に負担をかけないための「お腹に力を入れる(腹圧を高める)感覚」の再学習を開始しました。
2〜3回目(復帰中期:2〜3週間目)
インサイドでの対面パスや軽いジョギングでの腰の痛みは消失。
ここからサッカーの動きに合わせた実践的なリハビリを強化。ダッシュやロングキックの際、まだ腰の奥に重さが残る感覚があったため、お尻の深層筋肉(臀筋群)を緩めつつ、「腰ではなく股関節から足を後ろに引く」動作の連動性を高める調整を行いました。
4〜5回目(復帰後期・完全合流:4週間〜)
全力でのシュート練習や、競り合い(対人練習)を行っても、腰への鋭い痛みが全く出なくなりました。
股関節の可動域が十分に広がり、プレー中も体幹で姿勢を支えられるようになったため、部活の全メニューへ不安なく完全復帰を果たしました。
治療回数/期間
治療・リハビリ回数: 5回
期間: 約1か月(週1回)
※病院での初期安静期間を経て、部活へ部分的に合流(動き作りやパス練習など)しながら、約4〜6週間をかけて段階的に強度を上げる計画的リハビリ期間としてアプローチしました。
結果と予防
長期間の安静を経てもぶり返していた腰椎分離症による痛みは解消され、再発への恐怖心なく全力でピッチを走り回れる状態に回復しました。股関節がスムーズに動くようになったことで、キックの飛距離やスプリントのキレなど、パフォーマンスの向上も実感していただけています。
今回は痛みの除去だけでなく、再発を防ぐための「リハビリとしてのフォーム見直し・セルフケア」を徹底しました。
腰だけで強引に反るのではなく、胸椎(胸の骨)と股関節を連動させる正しいキックフォームの定着
練習前後に必ず行う、太もも前と股関節奥(腸腰筋)の念入りなストレッチの習慣化
プレー中に骨盤を安定させ、腰椎を守るための体幹(インナーマッスル)セルフエクササイズ
これらを日課にしてもらうことで、現在は自己ベストなパフォーマンスを維持しています。
そのほかのお悩みへの改善例も多数ございます。
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